歯周病が進行すると歯を支える歯周組織が破壊されます。歯周病に対して、歯周基本治療後に歯周外科処置を行うことで、歯周組織の健康やセルフケアのしやすさを取り戻すことができます。
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歯科口腔外科では口唇、頬粘膜、上下歯肉、硬口蓋、軟口蓋、舌、口腔底、顎骨(顎関節を含む)、唾液腺(耳下腺を除く)を診療対象領域としています。
口腔外科で扱う病気は、これらの顎顔面領域の外傷、炎症、嚢胞、親知らずの抜歯、粘膜疾患、腫瘍、顎変形症、口腔乾燥症、口腔心身症、神経痛、いびきや睡眠時無呼吸症候群など様々な疾患を対象としています。
当院では、無痛で恐怖心を与えずにリラックスした状態で歯科治療を受けて頂くために、笑気吸入鎮痛法を行い、安心して安全な歯科治療を受けることができます。
このような患者様におすすめです。
笑気吸入鎮痛法
歯科治療が怖くてできない人、神経質な人、嘔吐反射が強い人、注射の針を見ただけで気が遠くなり倒れそうになってしまう人のために笑気吸入鎮痛法を採用しています。
専用の鼻につけるマスクを装着して笑気と酸素を吸入することで、歯科治療中の不安、不快、緊張、痛みを和らげることができます。30%以下の笑気なので、他臓器に障害をもたらすことなく、治療完了後は純酸素を吸入して、すぐにものと状態にもどります。
智歯周囲炎(親知らず周囲の炎症)、むし歯や歯槽膿漏からの細菌感染が原因で歯肉が腫れたり、膿が溜まったりすると顎の下のリンパ節や頚部のリンパ節が腫れたり、熱が出たりします。
さらに病状が進行すると頬部蜂窩織炎や口腔底蜂窩織炎を起こし、開口障害、嚥下障害、咀嚼障害、呼吸障害などを併発することがあります。
治療は、抗生剤の投与、膿瘍の切開排膿処置および原因歯の消炎治療が必要です。
顎骨内や軟組織に袋状の病変ができることがあります。これを嚢胞と呼びます。顎骨内にできる嚢胞の中では歯根嚢胞がもっとも多く、むし歯により、歯の神経に感染が起こり神経が腐って歯の根の先に「膿の袋」を作った状態をいいます。
この嚢胞を放っておくと、徐々に増大し、顎の骨をどんどん吸収していきます。初期の小さな病巣の場合では、一般的な根の治療で良くなる事もありますが、ある程度進行してしまった場合は嚢胞を摘出する手術が必要になります。
親知らずは一番奥にある、成人になってから生えるケースが多い奥歯です。現代人は昔に比べ、加工された食物を摂取し、硬い食物を食べる機会が減り、顎が小さくなってきています。
そのため親知らずが生えるスペースが十分になく、一部しか生えなかったり、横に生えてしまうケースが生じてきます。その結果、隣の歯を圧迫して痛みが出たり、歯並びが悪くなってしまいます。
また、一番奥にあるために、歯磨きが十分行き届かず汚れがたまりやすく、むし歯になったり炎症を起こしたりしてしまいます。
これらの理由により、親知らずを抜歯する方が多いのです。歯科医師の立場から申しましても、今後生じうる障害を取り除くため親知らずは抜歯することをお勧めします。
1.の場合は、上下の智歯がうまく咬み合っている場合は抜歯の必要はないでしょう。この中で2、4の場合は、隙間に汚れが溜まりやすく、しばしば歯肉に炎症(智歯周囲炎)をおこしたり、隣の歯をむし歯にしてしまう要因となります。
また噛み合わせを悪くする可能性もありますので、早めに抜歯したほうがよいケースもあります。親知らずは、完全に骨内に埋まっていても、下歯槽神経を圧迫していて、痛みの原因になったり、まれに、含歯性嚢胞を形成したりすることがあるので口腔外科医に相談された方が良いでしょう。
CASE.1
親知らず自身はもちろんのこと、隣の歯までむし歯になる可能性が高い場合、もしくはすでにむし歯になっている場合。
CASE.2
親知らずの周囲の歯肉が腫脹したり、痛みを感じたことがある場合。
CASE.3
顎骨の中に埋まっていて、親知らずが手前の歯を押して、歯並びを悪くする恐れがある場合。
CASE.4
親知らずは生えているが、咬合している歯牙に悪影響を与えていたり、顎関節症の原因となっている場合もしくは将来その可能性が高い場合。
CASE.5
顎骨の中に埋まっていて下歯槽神経を圧迫していたり、顎骨内にのう胞ができている場合。
CASE.6
顎を強くぶつけることにより、骨折する可能性がある場合。
麻酔をしますので、抜歯の時はほとんど痛みはありません。ただ、歯牙を削ったり、周囲の骨を削るため、響く感じや違和感はあります。抜歯後も鎮静剤を処方しますので、普段はそれ程痛みません。症例によりますが、抜歯後数週間は食事の時に食渣(しょくさ)が詰まったりすると時々痛みがでることがありますが、鎮静剤で対処できる程度です。
最近の親知らずは、顎骨に埋まっていることが多く、一般歯科医院では難しく大学病院や病院歯科に紹介されることが多いでしょう。
当院においても必要に応じて総合病院を紹介させていただいています。
抜歯の部位、歯牙の状態により個人差があります。一般に上顎の親知らずはほとんど腫れませんが、完全に埋伏している場合は、口蓋歯肉もしくは咽頭部に軽度の腫脹を認めることがあります。
下顎の水平埋伏智歯、骨性完全埋伏智歯の場合は腫れます。人によってはハムスターのように下顎部に”ポコッ”と2~3日腫れます。また、内出血により、皮膚に黄色~暗紫色の内出血斑が生じることがありますが、2週間程度で消失します。
上顎の前歯が萌出してきた時、正中部に隙間ができて離開(正中離開)していたり、適切な時期に永久歯がはえてこなかったり、正常な位置へ萌出してこなかったりすることがありますが、その原因として正中部にできる埋伏過剰歯が発見されることがあります。 歯列不正の原因となり、また、症状がなくても将来的に嚢胞を形成してしまう場合もあるため、適当な時期に抜歯することになります。
口腔・顎顔面外傷は、交通事故、転倒、作業事故、スポーツ、殴打など種々の原因により生じ、顔面の皮膚や口腔粘膜の損傷、上顎骨や下顎骨などの骨折、歯の脱臼・破折などがあります。
口腔外科では、審美性だけでなく、噛み合わせや咀嚼機能の機能回復も重要視して治療を行っています。
口腔粘膜が赤くただれたり、白色の隆起やレース状になったり、口内炎や潰瘍などの病変が生じた状態を口腔粘膜疾患と言います。しばしば痛みや違和感を伴います。白板症などの前癌病変と呼ばれるもの、カンジダなどの真菌性のもの、扁平苔癬のような難治性の口内炎や、その他、皮膚疾患や全身疾患に関連するものなどいろいろあります。
口腔乾燥症は、加齢、シェーグレン症候群、糖尿病、薬の副作用、放射線照射など種々の原因により唾液の分泌量が低下する疾患です。症状が強くなると、粘膜の萎縮により痛みがでたり、食事がしにくくなったり、多発性のむし歯、歯周病が進行していきます。
治療法は、唾液分泌量の検査、血液検査、病理組織検査などで原因を確定した上でそれぞれの症状に応じた対症療法が中心になります。
口腔にも様々な良性、悪性の腫瘍(癌)が発生します。舌癌は比較的自覚症状がありますが、その他の腫瘍は早期では自覚症状がないことが多く、歯周炎や口内炎と区別がつきにくいことがあります。
気づいた時にはすでに進行している可能性があります。
また、治療後の口腔機能および審美的な回復に努め、早期の社会復帰を目指した総合的な治療を行っています。
顎関節症は、口を開けたり食事をする時に顎が“ガクガク”鳴ったり、フランスパンなど硬い物を咬んだり、あくびをした時に痛みを生じる病気です。顎関節症は筋肉、関節の周りの組織、関節内の軟骨、骨、その他など症状によって、様々なタイプに分類されます。
口を開ける筋肉と口を閉じる筋肉が複数あり、それぞれの左右の筋肉がバランス良く緊張したり、弛緩したりして顎を自由自在に動かしています。筋肉の緊張のバランスが崩れることによって筋肉痛が起こってきます。たとえば、右利きの人が手を怪我して、左手で鉛筆や箸を持っても上手く使えず、指がつって、肩まで凝ってしまいますね。
これと同じように、顎の周りの筋肉も右利き、左利きがあり、普段右で咀嚼している人が、むし歯や親知らずの痛みのため、左で咬もうとすれば、舌を咬んだり、うまく力が入らず顎の周囲の筋肉が痛くなり、それに隣接している頭の筋肉、首の筋肉、肩の筋肉が異常に緊張し頭痛や肩こりが生じます。症状が悪化すると、首を支えている背骨が湾曲したり、腰痛まで進展する場合もあります。
関節の痛みの原因は、主に、咬み合わせが悪いと、咬み合わせの悪い歯牙を支点として関節に作用・反作用の関係で余分な力が顎関節に慢性的に加わり、関節に可逆的あるいは非可逆的な変性が起こるためです。また、ストレスにより、夜間睡眠時に歯ぎしりをしたり、無意識の内にくいしばりをしている人、普段肘をついている人、枕を横向きにして寝る人も原因の一つです。
治療法は、痛みが強い場合は、消炎鎮痛剤の薬物療法が第一選択ですが、上記の原因を一つずつ排除していくことが根本治療です。咬み合せの悪い人は、矯正治療を、ストレスのある人はストレスを取り除くための薬物治療を、歯ぎしり、くいしばりがある人は、バイトプレート(マウスピースのようなもの)を用いた方法があります。また筋肉のマッサージの器械(マイオモニター)を使ってストレスを除いたりもします。
放置していると口が開かなくなったり、顎が変形することもあるので、早めに口腔外科に受診することをお勧めします。
舌に器質的にも全く異常が認められないにもかかわらず、舌がやけどをしたような、あるいは歯にこすれるような「ヒリヒリ」、「ピリピリ」した痛みやしびれるような感覚が何ヶ月も何年も続く病気を舌痛症と言います。
40~50歳代の更年期の女性で、真面目で几帳面な性格の人に多いとされています。症状には波があり、起床直後や午前中は比較的落ち着いていますが、夕方や夜にかけてひどく痛むことが多いようです。不思議なことに、この舌の痛みは食事中や会話中あるいは睡眠中などはあまり支障がなく、何かに熱中している間は痛みやしびれを忘れる場合もあります。
痛む部位が移動することがあり、唇や口蓋(上アゴ)までピリピリ痛むこともあります。あまりに長く舌の痛みが続くため、舌のガン(癌)ではないかと心配される患者さんも多いのですが、この病気が原因で舌癌になることはありません。舌痛症の原因はいまだ解明されていないのが現状です。
また、口腔内は呼吸器官と消化器官の入り口で、複雑な解剖形態、機能形態を呈していますので、舌以外に口腔粘膜の疼痛、灼熱感、違和感、喉のつっかえ感などの口腔心身症と呼ばれる症状を訴える患者さんも増えてきています。これらの治療法は、ビタミン剤、精神安定剤、漢方薬などの投与がなされています。
数年前、新幹線の運転手の居眠り事故で一躍話題になった睡眠時無呼吸症候群は、口腔解剖学的に形態異常があったり、耳鼻科的疾患や肥満などにより気道(空気の流れる道)が狭窄や閉塞により睡眠中に無呼吸状態に陥る病気です。
「一晩(7時間)の睡眠中に10秒以上の無呼吸が30回以上、または、睡眠1時間あたりの無呼吸数や低呼吸数が5回以上おこる状態」と定義されています。睡眠時無呼吸症候群の患者さんは、鼻呼吸が出来ず、口をあけて呼吸されるため、いびきを伴い無意識のうちに下顎が下がることで、呼吸がしにくくなり、無呼吸状態に陥ります。いびきを習慣的にかいている人は2000万人以上いるといわれています。そのうちの約10%の200万人が睡眠時無呼吸症候群だといわれています。
寝ている間に何十回も呼吸が止まってしまうため、その結果、眠っているつもりでも体にとっては十分な睡眠がとれておらず、起床時の頭痛が生じたり、日中の居眠りが多くなり仕事の能率低下や居眠り運転事故を起こすなど、 社会生活にさまざまな支障をきたしています。また、高血圧や心疾患、糖尿病などの合併症および動脈硬化とも関連があると言われています。主な治療法には スリープスプリントとよばれる歯科装具を使用する方法、 CPAP(シーパップ)とよばれる鼻マスクを通して陽圧空気を持続的に送る装置を使用する方法、扁桃腺や軟口蓋の肥大した部分を外科的に切除する方法などがあげられますが、まず第一選択の治療法としては簡便で携帯にも便利なスリープスプリントが最適です。
当院では呼吸器内科や耳鼻咽喉科の主治医と協力しながらスリープスプリントを作成し治療します。スプリントは、歯を固定源にしますので、残っている歯が少ない人にはできません。また、鼻の通りがいつも悪い人や、神経質で寝つきの悪い人にもできませんので受診の際ご相談下さい。
先天異常や周産期の異常によって知的障害や肢体不自由があり、一般の歯科医院では十分な対応が難しい患者様も、一般の患者様同様に良質な歯科治療や予防処置などを行っています。また当院では、歯科治療は「痛くない」、「怖くない」ものとして認識して頂くために、ネットに包んだり押さえつけたりする治療は致しません。
まずは歯科医院に慣れて頂くために何度もお話したり、機械、器具に触って、恐怖心をなくし、Dr.と信頼関係を築き上げてから安心して治療が受けられるように心掛けております。治療が終了した後もむし歯や歯周病の発生や再発を予防するため、定期的に受診して頂けるシステムになっております。
塞、脳血管障害、肝機能障害、腎機能障害、糖尿病、骨粗しょう症等の有病率が高くなってきていますが、今後ますます急上昇し、近い将来、国民の半数は何らかの基礎疾患を有病する時代が到来することは確実です。
また、これらの治療薬には血液をサラサラにして固まりにくくする薬(ワーファリン、パナルジン、アスピリン等)、インシュリン、ステロイドホルモン、ビスフォスフォネート等があり、服用していると歯科治療の際問題になってきます。
また、医科の主治医の先生と綿密な連携をとり全身管理をしながら歯科治療を進めるのは高度な知識と経験が必要です。口腔外科はいわゆる口腔内(口の中全て)に発生した病変を治療する診療科です。
つまり、口腔内の内科的疾患、外科的疾患を扱うことから、医科的要素と、歯牙を扱う歯科的要素の両方の広範な知識を兼ね備えた診療科です。
当院では、事業所様単位の歯科健診を行なっており、近隣の事業所様にご活用いただいております。
健診内容はご予算に応じて対応することが可能です。
詳しくはお電話にてお問い合わせください。
TEL:054-202-4618 担当鈴木
例:歯科健診3,000円(税別)
むし歯の診査、歯周病の診査、その他口腔疾患の診査、診断に基づく口腔衛生指導、歯磨き指導